概要


NATSとは、Network Address Translation with Sub-Addressの略で、従来からご家庭などで複数のPCなどのネットワーク端末をISPからダイアルアップなどによって割り当てられるたった1つのIPv4アドレスを共有する手段として用いられてきているNATを拡張したものです。

一般的にNATといわれるものの中には、NATとNAPTという2種類があり、1つのIPアドレスを共有して利用する場合には、NAPTという技術が使われています。NATとNAPTに関する詳しい説明はここでは省略します。

これらNAT/NAPTは、家庭内などにある複数の端末を1つのISPへの接続で共有できることから、現在では広く使われています。しかし、NAT/NAPTの利用では一般的に家庭内にはプライベートアドレスという通常のインターネットでは利用しないアドレスを利用し、NAT/NAPTでこれらのアドレスをインターネットで利用できるアドレスに変換することから、いくつかの問題をはらんでいました。

たとえば、NAT/NAPTを利用した自宅のネットワーク内にWebサーバを設置しても特別な設定無しには接続できないのです。

このような問題を解決するために、NATSではISPから割り当てられる1つのIPアドレスに対して"サブアドレス"という65535個(16bit空間)のアドレスを定義し、このサブアドレスを利用して接続するできるようにすることを目的に設計されました。


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